美容室で知っておきたい活性酸素とフリーラジカルの話

美容室でのヘアケアやカラーリング、パーマなどの施術。実は、これらの施術中に「活性酸素」や「フリーラジカル」が発生していることをご存知でしょうか。髪や頭皮のダメージの原因となるこれらの物質について、美容室での発生原因と適切な対処法を詳しく解説します。


活性酸素・フリーラジカルとは?

活性酸素とフリーラジカルは、酸素が関わる化学反応の中で生まれる、非常に反応性の高い物質です。通常の酸素分子と比べて不安定な状態にあり、周囲の物質から電子を奪おうとする性質があります。

この「電子を奪う」という行為が、髪のタンパク質や脂質を傷つけ、ダメージの原因となります。簡単に言えば、髪や頭皮を「酸化」させて老化を促進させる物質なのです。


美容室での活性酸素発生の主な原因

1. ヘアカラー・ブリーチ施術

ヘアカラーやブリーチは、活性酸素が最も多く発生する施術です。髪の色を変えるためには、髪内部のメラニン色素を分解する必要がありますが、この過程で大量の活性酸素が発生します。

特に注意が必要なケース:

  • 明るいカラーへの変更(ハイトーンカラー)
  • ブリーチを使った脱色
  • 繰り返しのカラーリング
  • 白髪染めの定期的な使用

2. パーマ・縮毛矯正

パーマや縮毛矯正では、髪の結合を一度切断し、再結合させるという化学反応が起こります。この過程でも活性酸素が発生し、髪のタンパク質構造にダメージを与えます。

3. 紫外線の影響

強い紫外線も一因となります。特に夏の強い紫外線は影響を受けやすくなります。

4. ドライヤー・ヘアアイロンの熱

高温での熱処理は髪の水分を奪うだけでなく、熱によって活性酸素も発生させます。特に180度以上の高温での処理は注意が必要です。


活性酸素が髪に与える具体的なダメージ

  • タンパク質の変性: 髪の主成分であるケラチンが破壊され、髪が弱くなります
  • キューティクルの損傷: 髪表面が傷つき、ツヤが失われます
  • 色落ちの促進: カラーの色素が分解され、退色が早まります
  • 乾燥・パサつき: 髪の保湿成分が酸化され、潤いが失われます
  • 切れ毛・枝毛: 髪の強度が低下し、切れやすくなります

美容室での活性酸素対策

施術前の対策

前処理トリートメントの活用

カラーやパーマの前に、髪を保護する前処理トリートメントを使用することで、活性酸素のダメージを軽減できます。美容師さんに前処理の使用を相談してみましょう。

頭皮保護剤の使用

頭皮に直接薬剤が触れないよう、保護クリームやオイルを塗布してもらうことで、頭皮への酸化ダメージを防げます。

施術中の対策

抗酸化成分配合の薬剤選び

最近では、活性酸素を中和する抗酸化成分(ビタミンC誘導体、ビタミンE、ポリフェノールなど)を配合したカラー剤やパーマ液が登場しています。美容室で取り扱いがあるか確認してみましょう。

低温施術の選択

可能であれば、低温でのデジタルパーマやアイロン施術を選ぶことで、熱による活性酸素の発生を抑えられます。

処理時間の適正化

必要以上に長く薬剤を放置しないことも重要です。熟練した美容師は、髪の状態を見ながら最適なタイミングで処理を進めてくれます。

施術後の対策

後処理トリートメント

施術後に、活性酸素を除去し髪を補修する後処理トリートメントを受けることで、ダメージの進行を食い止められます。

おすすめの後処理成分:

  • ヘマチン:残留アルカリと活性酸素を除去
  • システイン:髪の結合を補強
  • 加水分解ケラチン:ダメージ部分を補修
  • セラミド:髪の保湿バリアを回復

炭酸泉での仕上げ

炭酸泉シャンプーやスパは、髪に残った薬剤や活性酸素を取り除く効果があります。可能であれば施術後に取り入れてみましょう。


ホームケアでできる活性酸素対策

抗酸化シャンプー・トリートメントの使用

日常的に抗酸化成分を含むヘアケア製品を使用することで、美容室での施術ダメージを継続的にケアできます。ビタミンC、ビタミンE、フラーレン、アスタキサンチンなどの成分が配合された製品を選びましょう。

紫外線対策

外出時には、UVカット効果のあるヘアスプレーやトリートメントを使用し、帽子や日傘も活用しましょう。紫外線は活性酸素発生の大きな要因です。

ドライヤーの使い方

髪から20cm以上離して、低〜中温で乾かすことで、熱による活性酸素の発生を抑えられます。また、完全に乾かす前に冷風で仕上げることもおすすめです。

食生活からのアプローチ

体の内側から活性酸素に対抗する力を高めることも大切です。抗酸化作用のある食品を積極的に摂取しましょう:

  • ビタミンC:柑橘類、パプリカ、ブロッコリー
  • ビタミンE:ナッツ類、アボカド、植物油
  • ポリフェノール:ベリー類、緑茶、カカオ
  • βカロテン:にんじん、かぼちゃ、ほうれん草

美容室選びのポイント

活性酸素対策を重視した美容室を選ぶことも、髪の健康を守る上で重要です。以下のような特徴を持つサロンがおすすめです:

  • 抗酸化成分配合の薬剤を使用している
  • 前処理・後処理トリートメントを標準で提供している
  • 髪質や状態に合わせた施術プランを提案してくれる
  • 活性酸素やダメージについて説明してくれる
  • 無理な施術を勧めず、髪の健康を優先してくれる

まとめ

美容室での施術は、美しい髪を作る一方で、活性酸素・フリーラジカルという避けられないリスクも伴います。しかし、適切な知識と対策を持つことで、そのダメージを最小限に抑えることができます。

施術前の相談、適切な薬剤選び、丁寧なアフターケアを組み合わせることで、理想のヘアスタイルと髪の健康を両立させましょう。美容師さんとコミュニケーションを取りながら、あなたの髪に最適なケア方法を見つけてください。

美しい髪は一日にしてならず。日々のケアと美容室での適切な施術が、健康で美しい髪を育てます。

ABOUT US
片山 恭輔
美容師歴15年目 年間1000人以上を担当 シャンプー開発に携わるなど薬剤知識が豊富 正しいホームケア知識 髪に良いものだけを残す引き算ケアで 傷ませない 老けさせない 素敵に歳を重ねていけるサロンケア 髪にも頭皮にも環境にも優しく 静かにゆったり過ごしていただけるような接客スタイルです♪ 美容室を出る一歩目が軽くなるようなお手伝いをさせていただいております。