美容室のシャンプーと市販のシャンプーの違い – プロが教える本当の違いとは?

こんにちは!今回は多くの方が気になりながらも、なかなか正確な情報を得る機会が少ない「美容室で使われるシャンプーと市販のシャンプーの違い」について詳しく解説していきます。「本当にそんなに違うの?」「高いだけじゃないの?」といった疑問にお答えしていきましょう。

目次

  1. 成分の違い
  2. 製造プロセスと品質管理
  3. 濃度と使用量の関係
  4. pHバランスの違い
  5. 香りの特性と持続性
  6. ターゲット別の特化型ケア
  7. 価格差の本当の理由
  8. 選び方のポイント
  9. まとめ:自分に合った選択をするために

成分の違い

美容室シャンプーの成分的特徴

美容室で使用・販売されているシャンプーには、髪や頭皮に対してより優しい成分が使われる傾向があります。特に注目すべき点として:

  • 低刺激の洗浄成分:ココイルグルタミン酸Naやココイルメチルタウリンなど、頭皮への負担が少ない洗浄成分を使用
  • シリコン:配合していないものや、水溶性シリコンなど髪に負担がかからないタイプを使用
  • 保湿成分の充実:ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなどの高級保湿成分を豊富に配合
  • 添加物の少なさ:パラベンやサルフェートフリーのものが多く、肌への刺激を最小限に

美容室シャンプーでは、成分表示を見ると「○○エキス」といった植物由来の成分や、アミノ酸系の成分が多く配合されています。これらは髪の内部構造を補修したり、頭皮環境を整えたりする役割を持っています。

市販シャンプーの成分的特徴

スーパーやドラッグストアで販売されている市販シャンプーは、コストパフォーマンスを重視して作られているため:

  • 強力な界面活性剤:ラウリル硫酸Naなど、洗浄力は強いが刺激も強い成分を使用していることが多い
  • シリコン:不溶性シリコンを使い、手触りの良さを重視
  • 安価な保存料:パラベンなどの保存料を使用して製品の持ちを良くする
  • 人工香料:強い香りで清涼感を演出するものが多い

市販シャンプーは「汚れをしっかり落とす」という基本機能と「使用感の良さ」を重視して設計されていることが特徴です。

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製造プロセスと品質管理

美容室シャンプーの製造

サロン向けシャンプーは小ロット生産であることが多く、品質管理が厳しく行われます:

  • 美容のプロが監修し、実際の使用感をフィードバックして改良
  • 原料の選定から最終製品までの厳格な品質管理
  • 特許取得成分や独自技術の活用

市販シャンプーの製造

大量生産が基本のため:

  • コスト削減を意識した原料選定
  • 大規模工場での効率的な生産
  • 保存性と安定性を重視した配合設計

濃度と使用量の関係

美容室シャンプーは一般的に濃縮タイプが多く、使用量は市販品の約1/3〜1/2程度で十分な洗浄力を発揮します。

例えば:

  • 美容室シャンプー:500mlで約100回使用可能(5ml/回)
  • 市販シャンプー:500mlで約50回使用可能(10ml/回)

この使用量の差を考慮すると、見かけの価格差よりも実質的なコストパフォーマンスの差は小さくなることがあります。美容室シャンプーが1本2,500円、市販品が1本800円だとしても、1回あたりのコストは:

  • 美容室シャンプー:約25円/回
  • 市販シャンプー:約16円/回

という差になります。その差額で得られる髪質改善効果を考えると、必ずしも「高い」とは言えない場合もあるのです。

pHバランスの違い

健康な頭皮と髪のpHは弱酸性(pH4.5〜5.5)です。

  • 美容室シャンプー:このpHバランスに近い弱酸性に調整されているものが多い
  • 市販シャンプー:中性〜弱アルカリ性のものも多く、洗浄後に頭皮のpHバランスが崩れることも

pHバランスが崩れると、頭皮のバリア機能が低下し、フケやかゆみ、乾燥などの問題が起きやすくなります。

香りの特性と持続性

美容室シャンプーの香り

  • 自然由来の精油やアロマオイルを使用したものが多い
  • 香りが長時間持続するよう設計
  • 穏やかで上品な香りが特徴

市販シャンプーの香り

  • 強い人工香料を使用したものが多い
  • シャンプー直後は強い香りがするが、持続性は短い
  • 「清涼感」や「さっぱり感」を重視した香りが多い

ターゲット別の特化型ケア

美容室シャンプーの大きな特徴は、より細分化された髪質やトラブルに対応している点です。

美容室シャンプーのターゲット例

  • ダメージヘア修復特化型:切れ毛や枝毛が気になる方向け
  • 頭皮ケア特化型:薄毛や抜け毛が気になる方向け
  • カラーヘア用:カラーの色持ちを良くするpH調整型
  • くせ毛コントロール用:うねりやまとまりにくさを改善するタイプ

市販シャンプーのターゲット

  • 汚れ落とし重視型:脂性肌向け
  • 保湿重視型:乾燥肌向け
  • ボリュームアップ型:細い髪向け
  • フケ・かゆみケア型:フケ対策向け

市販品も徐々に細分化されてきていますが、美容室シャンプーほど専門的ではなく、より広い層をターゲットにした設計になっています。

価格差の本当の理由

美容室シャンプーと市販シャンプーの価格差が生まれる背景には:

  1. 原料コストの違い:高品質な成分は調達コストが高い
  2. 研究開発費:専門的な髪質改善には継続的な研究が必要
  3. 生産規模:小ロット生産は大量生産より割高
  4. 販売チャネル:美容室という専門店での販売は流通コストが高い
  5. 専門家のアドバイス込み:美容室では製品と共に使い方のアドバイスも提供

選び方のポイント

自分に合ったシャンプーを選ぶ際のポイントをご紹介します:

髪質別の選び方

乾燥毛の方

  • 美容室シャンプー:モイスチャー系、保湿系を選ぶ
  • 市販シャンプー:「ダメージケア」「エイジングケア」表記のものを

脂性肌の方

  • 美容室シャンプー:スキャルプケア系、頭皮ケア系を選ぶ
  • 市販シャンプー:「さっぱり」「脂性肌用」表記のものを

カラーやパーマをしている方

  • 美容室シャンプー:ダメージケア系、カラー専用シャンプーを
  • 市販シャンプー:「カラーケア」「ヘアカラー用」表記のものを

予算別の選び方

予算重視の方
市販シャンプーでも自分の髪質に合ったものを選べば、十分満足できる仕上がりになります。特に最近は「サロン品質」を謳った中間価格帯(800円〜1,500円)の製品も増えています。

髪質改善重視の方
深刻な髪の悩みがある場合は、美容室で相談し専門的なシャンプーを勧めてもらうのが最適です。治療的な意味合いでコストを考えれば、決して高くはありません。

まとめ:自分に合った選択をするために

美容室シャンプーと市販シャンプー、どちらが「良い」「悪い」という単純な話ではありません。重要なのは自分の髪質、頭皮の状態、そして悩みに合わせて適切なものを選ぶことです。

  • 髪の悩みが深刻:美容室シャンプーを検討する価値あり
  • 特に深刻な悩みがない:市販シャンプーでも十分

どちらを選ぶにしても、自分の髪質に合っているかを見極めることが大切です。美容室では担当の美容師さんに相談できるのも大きなメリットです。「私の髪質にはどんなシャンプーが合いますか?」と聞いてみると、プロならではの視点からアドバイスがもらえるでしょう。

シャンプーは毎日使うものだからこそ、少しこだわってみると髪質の変化を実感できるはずです。この記事が皆さんの「自分に合ったシャンプー選び」の参考になれば幸いです。


※この記事の情報は2025年4月現在のものです。製品の成分や製造方法は随時変更される可能性がありますので、最新情報は各メーカーの公式情報をご確認ください。